ドルトムントー浦和

ドルトムント先発

f:id:rio20120106:20170717054550j:image

浦和先発

f:id:rio20120106:20170717060201j:image

前半21分、浦和らしい攻撃がドルトムントの守備を切り裂く。

低い位置からプレッシャーを受けながらつなぎ、森脇からサイドチェンジで宇賀神へ、宇賀神は平行に阿部に出し、阿部からもう一度サイドチェンジで関根へ、広く使うことで、ドルトムントのスライドを間に合わせない。ディフェンスがタイトなチームに対して有効なサイドチェンジ。関根がシュメルツァーとの一対一からグラウンダーのクロスに武藤のシュートはポスト。

 

同じく前半21分の関根のプレーは必見、 右サイドで受けてシュメルツァーとの一対一一対一。右足インサイドでボールを晒して、足を出してきたところをアウトで武藤へ、武藤とのワンツーで突破する。個で負けない関根。

 

前半23分、興梠の先制ゴール。コーナーから足で合わせた。一旦ファーに行くと見せかけ、ニアへ。足を先に出して、見事に当てた。

 

前半36分、柏木から遠藤へ、オーバメヤンシュールレがプレッシャーをかけるも、間を抜ける遠藤。そのまま前線へロングフィード。前がかりのドルトムントの裏へ抜ける宇賀神へ。宇賀神のグラウンダーのクロスにラファエルシルバのシュートはバイデンフェラーのセーブ。プレッシャーをかいくぐれば一気にチャンスになる。

 

前半37分、関根が右サイドで持つ。必見のスルー。武藤が貰いに行く動きをつける。その後ろに興梠。武藤はスルーしてそのまま裏へ、興梠のダイレクトで突破する。3人がイメージを共有し、サイドから中央に斜めに入れる。

 

興梠→ズラタン

宇賀神→駒井

森脇→那須

 

プリシッチ→モル

オーバメヤン→イサク

ロデ→サガドゥー

バルトラ→ソクラテス

ドブラク→スポティッチ

 

ドルトムントは後半から3バック。

 

そして、後半17分、シャヒン→ゲッツェ

 

これは必見、後半23分、モルのターン。楔のボールに槙野が後ろから寄せてくる。最初はキープしそうな体の向き。しかし、槙野が来ていることを感じてファーストタッチで槙野に近い方の足でボールの少し下をすらすような持ち出し。槙野の横をすり抜けるようなボールで反転。完全に抜き去る。タッチした足が着地するときには、足先は反転の方向を向き、これが一歩目になる。

 

これもすごい、後半29分、柏木が高い位置で奪って持つ。斜めに裏へ抜けるズラタンソクラテスはドリブル対応をしながら、スルーパスのコースに足を出してカット。決定機になるなら、スルーパスを選択するだろうという柏木のプレーを読みきった守備。ドリブル対応している、スルーパスなんて考えていないと思わせる守備の仕方ができれば、相手はスルーパスを選択してくれる。

 

そして後半31分、同点ゴールはモル。ドリブルでボールを晒し、縦に持ち出すところを槙野が体を入れようとしたが槙野の手をかわしてスピード低下を防ぎ、アウトで決めきった。一対一がスピードの引き算だとすると、仕掛けられる瞬間にもう少し距離が必要だったか。それとも仕掛ける前にボールに詰めるか。

 

後半34分、モルの2点目、中盤で槙野が寄せてくるところを反転して前を向いてから切り返してかわすモル。そのままドリブルで侵入し、シュメルツァーに出す。そのあと止まる。シュメルツァーの折り返しにフリーで決めた。最後のフリーのなり方なんかは、経験がものを言うような止まり方。スピードのある選手がスピード任せではなくしっかり頭も使える。

 

結局3-2でドルトムント勝利

 

 

モドリッチ

チャンピオンズリーグ決勝から、モドリッチのすごさを解析

 

この選手のすごさは右アウトのキックだったり、驚異的な運動量だったり言われる。

しかし、自分が思うのは思いやり。

チームメイトに対する思いやりのあるプレーがこの選手の根底にある。

 

驚異的な運動量は、味方の数的不利での対応を助けるため。

そして、味方のパスコースを増やすため。

もちろん、技術は世界トップクラス。

その技術仲間のために使う選手。

味方の気持ちだけでなく相手の気持ちもわかるから、ボールの奪い方もうまい。

 

前半32分、相手のエースジバラが左足のうまい持ち出しでクロースをかわして中央に入ってくる。モドリッチは右にいたが、中央に入ってカバー。その時中を切って縦にドリブルさせて体を入れようとしたが、ジバラのスピードが勝りファウルになる。一番防ぐべき選手、スペースを知っている。そして、コースをあけての読みで、ボールを奪おうとしている。

 

前半39分、ピアニッチからの縦パスを、ゆっくり下がっていながら、ピアニッチが決断してからダッシュ。パスカットする。この技術は、特にカゼミーロがいない時にアンカーの位置に入った時に発揮される。つまり、仲間の仕事は仲間に任せて、自分の力が必要な時に、最高のプレーをする。

 

前半43分、マルセロから中央へのマイナスのパス。囲まれていたので、後ろのクロースへヒールで流す。意表をつくプレーも、モドリッチがやると、次に受けるクロースをよりフリーにするために見える。

 

前半44分、イスコに預けると、斜めに走って右サイドの裏へ、この斜めの走りは、停滞した状況を打開したい時に時折見られる。

 

前半46分、ドリブルで持ち上がる。ケディラにつかれるも緩急をつけて抜き去ろうとする。スピードではなくスピード差。相手との駆け引きがうまいモドリッチならではのプレー。

 

後半5分、日本人の中盤の選手必見。ジバラが中央に向かって横にドリブルしてくる。待ち構えるモドリッチ。斜め後ろにケディラがフリーでいる。モドリッチはジバラのドリブルコースを消す位置に立ち、ジバラの左アウトでのパスを狙う。ジバラのパスがずれてカットできなかったが、奪える唯一のタイミングを知っている。それは、相手がパスを意思決定させるようなポジションを取り、意思決定してから出すまでに動き出すこと。この0コンマ数秒で勝負は決まる。まるでジバラを子供扱いするモドリッチ

 

後半7分、ロナウドが高い位置で相手ディフェンスに寄せて行くと、連動して相手のサイドバックアレックスサンドロへ寄せる。ウイングのような守備位置にまで顔を出す。チームでやることを高いレベルでこなす。運動量をチーム戦術に落とし込んでいる。ジダンがここまで寄せてくれと言ったら寄せられる選手だから信頼される。

 

後半7分のアレックスサンドロのパスをカットするのも見事。追い詰められているアレックスサンドロがケディラに戻すと読み、サイドステップでケディラへのパスコースを縮めて、パスカット。これも、アレックスサンドロの意思決定の後に、サイドステップ1回。そしてパスが出て足を伸ばして届く範囲からパスカット。

 

後半8分、これも必見。押し込む状況で、味方の落としを持ち出してミドルシュート。寄せてきた相手に右足インサイドで持ち出して左足のミドルシュート。持ち出せるスペース、シュートが最高の選択肢だという状況をわかっている。

 

後半10分、セルヒオ・ラモスが前でディフェンスする局面。後ろの人数が足りないと見ると、センターバックの位置までカバーする。これでやられても、なんでセルヒオ・ラモス出たんだよ。って事になるけど、そうならないように、モドリッチが戻る。やっぱり思いやりのある選手。

 

後半11分、クロースから中央へ、モドリッチの背後から寄せる相手に対してアウトサイドのダイレクトでサイドチェンジを決める。

 

後半15分、クロースにところでボールを奪われると、カゼミロがボールサイドへ、ディフェンスラインの前のスペースはモドリッチが埋める。そこへ流れたパスをカットして再び攻撃につなげる。奪われた直後に早く戻っっているので、見た目には最初からそこにポジションを取っていたように見えるが、切り替えの早さとスプリントの使い方が群を抜いている。

 

後半16分、追加点が入った直後には、キエリーニにプレッシャーをかけに行くモドリッチ。相手ディフェンスラインまでプレッシャーをかけたのは、この時間帯が勝負とふんだからか。

 

そして後半18分、これは本当に必見、むしろハイライトでも流れているが、注目はモドリッチの動き出し、カゼミロからのパスをアレックスサンドロがカットするとき、ヘッドでそのままマンジュキッチにつなぐと見ると、後方からダッシュ開始。ヘッドでつなぐ1秒前にはスタートしている。それくらいヘディングの判断は前もって決めていることを知っている。前でカットしてからは、ご存知の通りクリロナの追加点を見事にアシストした。さらに見ると、モドリッチマンジュキッチの方向に進まず、少しずらして走り、狙ってない感を出しつつ、パスが出た瞬間に方向を変えている。相手に読まれないようにするための細かい作業を実はやっている。

 

後半29分、ユベントスは右サイドのクアドラドがクロスを上げようとするとき、ディフェンスラインが下がる中で、1人だけマルキージオへのマイナスのボールを狙う。逆に後ろはバランとセルヒオ・ラモスに任せる。

 

後半43分のマルセロからのスローインのもらい方、マルキージオの死角に入るように、スプリントしながら受けてそのまま前線へドリブル。アウトのクロスはボヌッチに当たる。

 

後半44分、43分からの流れで前線にいたモドリッチ。イスコからの横パスに背後からダニエルアウベス。ファーストタッチでボールを動かしてファウルをもらう。一人気を吐くダニエルアウベスの気持ちを萎えさせるプレー。このプレーは背後を見る時間がなかった。しかし、トラップするときに間接視野でアウベスを見て、とっさに足元へのトラップから持ち出しに変えたように見えた。

 

よく見ると、時折うまく休んでいる。しかし、チームが危ないときには必ず戻り、狙えるときには仕留めるきっかけを作る。全体が見えて、指示も的確で、プレーの判断が他の選手よりも早い。技術があることはもちろんだが、その使い方がうまい。そして、根底に相手への思いやりの気持ちがあることで、この選手がレアルの中心になっている。この試合で、激しいユベントスのプレッシャーの中で、味方が困るような、プレッシャーの中で受けないといけないようなパスは1本もなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナポリの強さ

ミランホームでのミランナポリ

このときミランが5位、ナポリが3位

 

2016-2017シーズン、最も良いサッカーをしたチームはナポリだと思う。

そのサッカーを見ていきたい。

カジェホン、インシーニエ、メルテンスハムシクの前線の4枚の連携、ディフェンス時チームとしての連携、ポゼッションなどに注目。

 

ミラン先発

f:id:rio20120106:20170205061746j:image
ナポリ先発
f:id:rio20120106:20170205061809j:image
 
本田はベンチスタート
 
前半3分、ミランのボール回しの時に、ナポリの綺麗な2ラインがコンパクトにできているのが見られる。守備時には4ー4ー2になる。ハムシクメルテンスが前でボールを追いかけ、4枚の2ラインが入ってきたボールに対応。左右の揺さぶりには素早いスライドで対応。ここから例えばミラン左サイドに出ると、ヒュサイがボールに出てカジェホンが下がる。
 
この守備がただの撤退守備なら怖くないが、ボールを奪った瞬間に牙を剥く。前半5分、ナポリの見事なカウンターからの先制点。ディフェンスライン付近でボールを奪うと、同サイドのサイドラインへ流れるメルテンス。そこへ出たボールを少し前に流し、ダイレクトで逆サイドを走るインシーニエへ。トラップして左足で決めた。カウンターのお手本のようなプレー。奪ってからやることが明確。ナポリの場合は守備は攻撃のためのものだ。サイドに流れるメルテンスがダイレクトで逆サイドに出すところがポイント。走りの練習をフォワードに課すなら、こういうボールを受ける動きから、ダイレクトのパスなども織り交ぜると、より効果的に戦術練習と走る練習を組み合わせられるか。
 
前半8分、ナポリはトネッリが持つ。ミランはバシャリッチが寄せる。トネッリからアランへ出たところでフリーになる。本来アランはバシャリッチが見るところだが、ズレが生じている。アランはフリーで裏へ走るメルテンスへ浮き球のスルーパス。通ってメルテンスは右サイドから中央へドリブルを仕掛ける。このタイミングでドリブルの進路付近を裏へ抜けるカジェホンメルテンスは右アウトでスルーパスカジェホンは角度のないところからドンナルマのまたを抜いた。2ー0
前線で起点を作り飛び出す。中に詰める。トップスピードでの連携がナポリの前線の武器だ。
 
前半11分、前半5分と同じようにカウンター。奪ってハムシクメルテンスと素早くつなぎ、サイドのスペースにインシーニエを走らせる。中に飛び込むメルテンスには合わなかったが、素早くサイドのスペースを使いシンプルに中で決める狙いが見える。
 
前半15分、奪ったボールをハムシクメルテンスジョルジーニョがダイレクトでつなぐ。ダイレクトでつなぎながら飛び出す選手を使う。判断の速さがないと、この攻撃はできない。トレーニングからタッチ制限して前線へ走る選手を使う練習をしているだろう。
 
前半19分、これはもう必見の連携、左サイドのインシーニエから中のハムシクへ、ダイレクトでリターン、ダイレクトで後ろのジョルジーニョへ、ダイレクトでリターンを受け前を向くインシーニエ。ダイレクトでメルテンスへ、メルテンスがスルーして飛び出すアランへ、アランがかわしに行ったところで奪われたが、あと一本で決定機だった。ダイレクトの効果。それはディフェンスの判断が遅れて先手を撮れることだ。
 
前半23分、ハムシクのうまいキープ。右サイドでボールを受けると、相手が寄せてくる。一度相手に対して左足からお尻までをぶつけてボールに触らせないようにしてから、味方が動き直すのを待って出す。寄せてこられても、焦って離さずにキープ。
 
前半25分のメルテンスミランのソーサが左足で持つ。ボランチへのパスコースがあいているのでメルテンスはあえて動かずにコースをあける。ソーサはパスを判断。出すまでにメルテンスはサイドステップで細かく一歩でカットできる位置まで動く。そして出た瞬間に一歩で大きくコースに出てカットする。出なくても戻ればいい、出たらビッグチャンスになりうる位置で仕掛けるとよい。
 
前半35分のナポリのディフェンスライン。スソが右サイドから中へのカットイン。この時ナポリのディフェンスラインが少し上がる。そして綺麗に揃っている。パッカが裏を狙うも、この少しの上げでオフサイド。1から2メートルくらいの揃った上げで、オフサイドを取れる。なぜならフォワードはラインギリギリから飛び出すから。つまり、上げるのは少しで十分だが、要はディフェンスラインが揃っていることが大事。2列目に対応するため、パスが出たらラインを下げることも大切。
 
前半36分のミランナポリがトネッリ→ジョルジーニョとつないだところで、クツカが猛然と背後から寄せる。クツカはジョルジーニョにパスが出るまではゆっくり。出させてスピードを一気に上げる。ジョルジーニョ慌ててバックパス。これを狙うバシャリッチ。カットして前の勢いそのままに走りこむクツカへ。クツカはエリアに入り、ここでキーパーが触れずに自分が先に触れるギリギリの位置へ持ち出す。これで勝負あり。キーパーがコースを狭めてくるところを右アウトで流し込んだ。1ー2
ショートパスでディフェンスラインから繋いでくることを読まれて狙われると、即失点になる。出した後の1メートルのポジション修正が大事。
 
前半36分、クツカがふたたびジョルジーニョへ、今度はジョルジーニョがワンタッチでターンしてクツカのファウルを誘う。鬼寄せにはターンが有効。もう対応しているジョルジーニョ
 
前半42分のナポリのカウンター、パトリックからインシーニエへ、メルテンスがファーからニアへ斜めに裏を狙うところを、インシーニエは少し遅れてファーに走るカジェホンへ、全員がメルテンスに気を取られたところで少し遅れて空いたスペースに走りこむ。ボールが合えば折り返しか直接狙えるシーンだった。
 
前半44分もジョルジーニョ。スソが中央でドリブルを仕掛ける。クツカについていたジョルジーニョはクツカのマークを捨てて対応。クツカはジョルジーニョの背後からスソの左へ、ジョルジーニョはスソのドリブルのコースを切るようにステップし、クツカへのパスコースをあける。スソがアウトで出したところを足を出してカットした。パスコースを開けてパスを選択させて取るジョルジーニョの見事なプレー。
 
前半終了
 
後半7分、中盤で後ろからのボールをヘッドでつなぐハムシク。インシーニエのところで寄せられることがわかっていたのですぐ後ろのポジションを取り 、ダイレクトで受け直す。この細かいポジションどりがポゼッションを支える。
 
後半8分、メルテンスへの縦パスはカットされるも、ボールを追うメルテンス。そのため下げざるを得ないミラン。カットされてもスプリントして追うことで、相手の攻撃を遅らせる。
 
後半17分のナポリのイタリア代表インシーニエ。サイドでボールを受ける。受ける時はボールが来る方向ばかりを見ているが、しっかり前にスペースがあることは確認している。ファーストタッチの寸前までは後ろを向いているが、タッチの瞬間に爆発的に前へ出る。前へ行くぞのトラップではなく、ファーストタッチするまでは行かなそうなそぶりで相手をあざむく。
 
後半24分、ハムシクがドリブルでソーサを抜き中央をドリブル。駆け引きをするメルテンス。裏へ抜ける瞬間にパレッタはディフェンスラインを止めたが、アバーテが残っている。外にインシーニエがいたから中が見えなかった。外でラインを下げさせたインシーニエのおかげで、中でメルテンスオフサイドを回避。フリーで抜け出すもドンナルマの好セーブでとくてんならず。
 
 後半24分、ミランのボナベントゥーラが左サイドで持つ 。ヒュサイが対応している間にアランが戻りヒュサイはカバーに回る。相手のドリブルに数的優位を作って対応する。当たるのは前の選手。
 
後半26分、ナポリのコーナーでの守備。ゴールエリアに5枚、ペナルティーエリアに4枚を配置するゾーンディフェンス。ワンタッチで得点可能性のある位置を全て埋めている。
 
後半29分、ボールサイドにプレッシャーをかけるナポリ。ディフェンスラインはハーフウェイライン付近。ここでオフサイドを取る。
 
後半41分、エリア内のパレッタにメルテンス。右に出されると、インシーニエ。最前線からプレスがこの時間帯に行われている。
 
後半42分のインシーニエ。左ボールをキープ。相手が来たところを預けてスプリントしてリターンを受ける。次の位置でもらうために、出した後の動きが速い。
 
ナポリ2ー1の勝利
 
攻撃、守備の両方で、チームとしていかに動くかの約束事が決まっており、近くのポジションの選手とユニットで動くことが常に意識されている。その約束事の中で、ユニットの中で各選手がいかに動くかを考えている。だからこそ、相手に読まれずに味方同士で意図を共有でき、トップスピードでプレーできる。基本ベースは、ボール保持しているときはつないで動き直しながら、危険な位置を狙う。守備時には前から行く時と撤退する時を分け、いずれもうばってゴールまでを考えられている。グループで、チームでの約束事が状況ごとに決まっていて、それを連携して実行するサッカー。運動量と技術は必要だが、日々のトレーニングで状況を想定する練習の中で、連携しながら高めているのだろう。
 
 
 
 

ジャイアントキリング

天皇杯、それはジャイアントキリング、下克上が起きるから面白い。

筑波大は、J1仙台に続き、J2福岡も破った。その実力を分析していきたい。

 

f:id:rio20120106:20170712225550j:image

筑波大は4ー5ー1のシステム。

 

前半3分、筑波大のゴールキック時に、全員が左サイドに入る。前線は4枚。ラインぎわのボールにヘッドでせって裏に走る北川、落として浅岡のシュート。ボールサイドに人を集めて、関与する選手を増やす。そしてラインぎわのボールは相手がはじき返しにくい、外に出すことはできても。

 

前半5分のコーナー。キーパー前に1人、ゴールエリアのファーサイドに1人、ニア、ちゅうお、ファーに1人ずつの計3人がペナルティーエリアから飛び込む。ファーのこぼれに1枚。 

 

後半11分、西澤が左サイドで受けて切り返す。戸嶋は右サイドからディフェンスラインの裏へ長い距離を走る。そこへピンポイントのパスが入り合わせるもわずかに枠を外れる。ディフェンスが見えない位置から走りこむ戸嶋。

 

後半15分、ディフェンスラインに返したボールを、山川がダイレクトで浅岡へ、浅岡はターンして、中央の会津へ、会津はダイレクトで戸嶋へ落とし、戸嶋は後ろ向きからラインと駆け引きして飛び出す中野へスルーパス。中野のは抜け出すもシュートは惜しくも外れる。会津が中へ入って中で数的優位を作る。ディフェンスラインからダイレクトでボランチに入ったことで、ボランチから精度の高いボールが出た。

 

後半18分、山川のロングサイドチェンジ。サイドバックの野口が非常に深いところで受ける。野口のクロスに中は3枚。中野のヘッドは惜しくも外れる。山川は先ほどはダイレクトパス、今回はロングフィードと攻撃の起点にもなっている。

 

後半22分、戸嶋が中央で受けて小笠原へ落とす。戸嶋はスプリントして前線へダッシュ。小笠原から会津がスルーして上がってきた高嶺へ。裏へ抜ける中野と戸嶋。中央の中野を選択、スルーパスはカットされるも、こぼれに再び高嶺、左サイド西澤へ。エリア内からのクロスに中野が決めた。シュートもある位置からのクロスで、キーパーも対応しきれず。

 

後半32分、横パスをカットした戸嶋がダイレクトで中野へ、そのまま中に走り込みリターンを受けてシュートするもミートせず。奪うボールをダイレクトでつないで飛び出すことでチャンスになる。

 

後半33分、右サイドから小笠原が会津へ当ててエリア内へ走り込み、中で受ける。そのままキーパーとディフェンスラインの間へ速いクロス。ファーで中野が合わせて2ー0。サイドバックがエリア内で仕事をできれば攻撃力倍増。

 

筑波大の強さは、運動量と多彩な攻撃パターン。確率の高い攻撃が多く見られたのは、日々サッカーを研究しているからだろう。奪い方やパスの入れ方、局地的な人数の掛け方など、チームとして狙っていなければできないプレーが多く見られた。また、運動量が豊富なのも、特にこの夏場には有利に働くだろう。こういうチームが多く出てくると、日本のサッカーはより深いものになるだろう。

 

コンフェデ杯予選リーグ チリーカメルーン

チリのサッカーを研究。

 

前半5分、右サイドで右サイドバックのイスラが持ち、中へ持ち出す。

引いてきていたフォワードのバルガスが右サイドの裏へ飛び出す。イスラからスルーパスが通る。

このとき、フォワードのバルガスに遅れるようにして右サイドの中盤のアランギスとフォワードのプッチが引いてきて楔を受けようとすることで、相手のセンターバックサイドバックをつり出し、スペースをあけている。イスラと前の3人が1つの狙いを共有している。

 

前半22分、左サイドバックのホセジュールが左サイドから中央へ持ち出し、速い楔のボールを中央のアランギスへ、アランギスはダイレクトで3人目の動きのプッチへ。惜しくもオフサイドになったが、中には3人詰めていてビッグチャンスになりかけた。チリは中盤とフォワードのポジションチェンジが激しく、相手が掴みきれないところで勝負のボールを入れてくる。サイドバックはボールの供給源の1つだ。

 

 

 

 

コンフェデ杯決勝 ドイツーチリ

ドイツ先発

f:id:rio20120106:20170703044009j:image

チリ先発

f:id:rio20120106:20170703044039j:image

 

 予選リーグでは引き分けている両チーム。

 

前半4分、チリの狙いが見えるシーン。ギンターがディフェンスラインでもつ。ビダルが緩急をつけながらキュッと寄せる。 ゴレツカに当てる。 エルナンデスが後ろから激しく寄せる。横のサンチェスはゆっくり寄せている。ゴレツカ には、後ろを警戒という情報が入り、反対側にトラップしたところをサンチェスがスピードアップ、高い位置でボールを奪う。エルナンデスの寄せは反対側に逃げさせるための囮、奪うのはトラップ後を狙うサンチェス。そのとき右側から上がるのはディアス、そこへボールが渡り、準備ができているディアスは右のバルガスに出すと見せかけ、左のビダルへ。ビダルの浮き玉のパスに中央で2列目から出てきたアランギス。持ち出して落としてビダルのシュートはテアシュテーゲンのセーブ。強豪相手に点の取り方を知っているチリ。 ブラジルやアルゼンチンとの真剣勝負でも何度も勝利している。

 

前半6分、再びチリのショートカウンター。ギンターにサンチェスが寄せる。キミッヒについていたホセジュールは、スティンドルへの縦パスのコースにカバーしてスライディングでカット。ディアスが拾い中央のビダルへ、 ミドルシュートは枠を外れる。

 

前半12分、ドイツのディフェンスラインのリュディガーにイスラがプレッシャーをかけ、中央のゴレツカに出たところでエルナンデスが狙う。ここでゴレツカがトラップミス。すかさず奪いバルガスへ、シュートはテアシュテーゲンのセーブ。

 

前半16分、チリは左サイドでホセジュールが受ける。サンチェスがサポートそこに預けて中へ走り込むホセジュール。ワンツーで受けて中央ビダルへ。ビダルがアウトでバルガスへ、バルガスがディアスへ落とすも合わず。

 

前半18分の右サイドからのチリのセットプレー。ファーに人を配置し、マークにつくドイツ。しかし高さで劣るチリはそこへボールを入れず、右サイドのイスラへ 

イスラはニアサイドのディアスとワンツーからシュート。ファーに人を集めることでニアサイドのスペースを使える。

 

前半18分、今度はドラクスラーが餌食になる。ヘクトールからドラクスラー に出る。イスラが寄せて、アランギスがはさみにくる。間をドリブルで抜けようとするところをエルナンデスが寄せる。奪って中央のビダルへ、ミドルシュートはテアシュテーゲンが弾き、サンチェスが詰めるも決められない。

 

しかし先制点はドイツ。ディフェンスラインまで下がってボールを受けるディアス。寄せるスティンドル。後ろ向きでバックパスと見せかけかわすディアス。そこへ寄せて奪うベルナー。スティンドルへ預けてゴール。死角から2人目が寄せて奪うのはチリの得意技だが、お株を奪う形になった。

 

前半23分 、メデルから右サイドのイスラへダイレクトで中央のビダルへ、ビダルは裏のスペースへリターン。イスラから中央のアランギスのシュートはミートせず。サイドバックがエリア内へ信じて走りこむのもチリの特徴。

 

前半24分、ドラクスラーのターン。サイドで縦パスを受けるとき相手に寄りながらボールをさらし、鼻先で進行方向を変えて抜き去る。トラップしてくれれば寄せられるが、ボールを晒されると足を出したくなる。そのままメデルとの1ー1。これは必見。メデルは細かく足をクロスさせるバックステップで下がり、最後のまたいで仕掛けるスピードアップにスライディングでかき出した。ディフェンスの選手は必須のステップ。

 

後半26分、これこそまさに必見、ビダルボランチの位置まで下がって受ける。左サイドの裏へ走るサンチェスへピンポイントパス。サンチェスアウトで中へ入れるもバルガスシュート打てず。しかし、ビダルとサンチェスが中心ということを思わせるプレー。

 

後半29分、ビダルのシュートがディフェンスに当たり、クリアされる。ビダルの悔しがり方に、スタジアムはチリ応援のムードが一層強まる。なんて熱い選手だ。日本人にもほしいこのメンタリティ、この集中力。

 

結局1ー0でドイツ優勝。

 

それにしても、チリの運動量には感動させられる。勝利のために走りまくる姿は、共感を生む。サッカーでは技術ファーストに考えられがちだが、技術と運動量が両方ないと良いサッカーはできないとあらためて感じる。

 

 

 

コンフェデ杯準決勝 ドイツーメキシコ

ドイツスタメン

f:id:rio20120106:20170702145108j:image

メキシコスタメン

f:id:rio20120106:20170702145200j:image

 

前半1分、ドイツはディフェンスラインまでボールを戻し、左サイドのギンターからディフェンスラインの裏へ、走りこむのはゴレツカ、三列目からの斜めに長い距離を走っての飛び出し。ドラクスラーやベルナーはポストで受ける動きでスペースを開けていた。

 

前半4分のメキシコ、ドイツのヘンリックスが右サイドで持つと、アラニスが寄せる。中へドリブルしたところをGドスサントスが素早く寄せて見事に奪う。Gドスサントスは他のマークについていたが、ドリブルできたら2ー1にして奪う準備ができていた。アキーノ→アウトサイドの楔をエルナンデスへ→ヒールでJドスサントスへ→左サイドのお兄さんがフリーでスルーパスを受けれたが、弟は気付かず、最後はヒメネスのシュートが防がれる。 

 

前半5分、ゴレツカの先制点、クリアを拾ったゴレツカは、右のヘンリックスに預けて前へ、ファーにはベルナー、ニアにはスティンドル、そこへさらにゴレツカが走りこむ。中央のディフェンスが足りず、モレノが二枚をケアする状態でマイナスのグラウンダーの速いクロスにダイレクトでサイドネットに決めた。ゴールへの最短距離を知っているドイツの得点。奪ってパス2本で決めた。しかも一人一人がボールを持つ時間が短いこともスピードアップにつながっている。そして、長い距離を走っての精度が高い。

 

追加点は前半7分、メキシコの右サイドのスローイン。ドイツはなんと全員がボールサイドに寄っている。この戦術はまさにライプツィヒ。左サイドでスティンドルが奪いベルナーへ、中央へドリブルすると、3列目からゴレツカが上がってくる。斜めに入るので中盤に入るメキシコの選手は見えにくい。スルーパスにダイレクトで合わせる。2ー0  ゴレツカは2点とも長い距離を走ってのダイレクト。

 

後半13分の追加点、ドラクスラーが中央のやや左サイドで持ち、左サイドのヘクターが裏をとる。2ー2 の状況からサイドで受けると見せかけ 、マーカーが見ていない間に裏を取ったヘクター。ドラクスラーもインサイドでサイドに出すと見せかけアウトサイドでスルーパス。ディフェンスにとっては2ー2の状況で最も通されてはいけないコース。4ー2のボール回しの練習でも言われることだが、間を通されてはいけない。最後はベルナーが決めて3ー0

 

後半14分のドイツ。カウンターのボールがベルナーへ。きましたラカゼット。斜めに走って裏へ抜ける。ベルギー代表のデブルイネも得意とするダイアゴナルラン。この走り1つでディフェンスはグッと下がる。2列目から3人目の動きで出て行くスペースが生まれる。スティンドルが出てきて受ける。ルディに渡してミドルはディフェンスに当たる。

 

後半17分、最も得意なメキシコの形、引いたドイツを切り裂く。エレラが中央で持つ。Jドスサントスが中央へ動いてきてドイツの2枚のボランチの間で受ける。ボランチの後ろから回ってきて、センターバックフォワードについている状況で受けにくる。ターンしてエレラに下げれる状況で速いボールをヒメネスへ。ヒメネスはダイレクトでエルナンデスへ、この時点で中央で2ー2。ヒメネスは中でリターンを受けて、そのリターンが少し弱くディフェンスが食いついたところでヒメネスは再度エルナンデスとのワンツー。最後はトラップが流れたが、(スルーかも)、流動的に動きながらの細かいパスが十分にドイツの守備を崩す力を持っていることを示す。

 

後半21分、Jドスサントスにかわってマルケス。メキシコの英雄がピッチに入る。クールなディフェンスが見たいがここで入るということは勝つための策があるのか。

 

マルケスはアンカーのポジションに入っている。エレラを少し前でプレーさせるためだろう。そして、あきらめていないという意思表示だろう

 

後半24分のメキシコ。左サイドでアラニスがボールを奪い。そのまま中央のヒメネスへ楔で。この斜めの楔は中央から入るよりも3人目を使いやすい。受けるフォワードの体の向きがゴールに対して背中ではなく横向きになり、裏へ通すパスを出しやすいからだ。ここでは後ろを使って右へ流し、フリーのラジュンがシュートを打つもテアシュテーゲンのセーブに会う。

 

後半29分、これは必見、ドラクスラーの突破。左サイドでカウンター気味に受けるとき、ラジュンが寄せてきている。ファーストタッチで右足アウトサイドのまたぎを入れてから左足で裏のスペースへ蹴り出し裏街道で抜ける。ラジュンを置き去りにする。ポイントは持ち出しの左足が、グッと前に出る一歩目だということ。

 

後半38分、メキシコのコーナー。ニアで合わせたのはマルケス。テアシュテーゲンのセーブ。

 

後半41分、メキシコのコーナー、今度は中央でマルケス。バーを超える。

 

後半47分、メキシコのコーナー、中央でマルケス。テアシュテーゲンセーブ。

最後は1点ずつを取り合い4ー1

 

ドイツ強し。エジルもクロースもボアテングもフメルスもノイアーもいない。

次のワールドカップも主役だろう。