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J1第12節 好プレーを分析

柏ー磐田

柏の伊藤純也。スルーパスに抜け出すもボールがサイドに流れて、後ろ向きの状態で磐田の宮崎との一対一。ここで、後ろ向きということでゆったり構える宮崎。首を振りそれを感じ取る伊藤。ここでファーストタッチで右アウト、ゴールと逆の方向に一気にスピードを上げる。慌てて食いつく宮崎。そこで伊藤はさらに右アウトで、最も突破したい縦に切り返す。宮崎を見事に置き去り。相手の動きを見て最初のタッチで行きたい方と逆にスピードを上げて食いつかせた巧みなプレー。ディフェンス側としては、振り向かせないくらいの圧力をかけてから下がるとか、スピードアップのタイミングに合わせてどちらにも動ける準備をするとか、対応が後手にならないようにする必要がある。

 

浦和ー清水

清水のチアゴアウベスの巧みなプレー。中央のチアゴアウベスへの横パスに遠藤がアプローチ。普通に左足でトラップする位置でトラップしない。その分、遠藤が寄せる距離が近くなる。そこを狙っているチアゴアウベス。タイミングを遅らせて引きつけて、得意の左足で前のスペースへ持ち出す。遠藤が寄せすぎた後ろのスペースへ抜け出す。10センチ触る位置が遅いだけで、ディフェンスはタイミングがずれる。それだけで抜ける。逆に仕掛けて来そうなら、ディフェンスは寄せすぎない。もしくは食いついたふりをして、寄せて、やりたいことをやらせて体を入れる。

 

東京ー神戸

東京は中央やや右寄りで大久保が引いて受けて、中央やや左寄りの前田へ斜めに縦パス。前田はダイレクトで中央やや右寄りのディフェンスラインの裏へ走る永井へ。永井が見事なループを決めた。永井の走り出しに注目。大久保が持った時に右サイドから中へ入ってくる。センターバックに受け渡される。しかし、左寄りの前田に出たので、前田のタッチの瞬間にはボールを見るセンターバック。この瞬間に永井が中へ入る動きから一気に縦に進路変更。裏を取った。センターバックの見えない位置で進路を変える見事な動き。永井というよりもむしろこの3人に共通意識を感じた。センターバックが防ぐには、スルーパスのコースの読みが必要か。もしくは前田のところで自由にさせない。

 

 

ホッフェンハイムの強さ

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ドルトムントホッフェンハイムのスタメンはこの形でした。3-1-4-2の可変システムか。

もちろんドルトムントのトゥヘル監督も戦術家として有名だが、今回は、若干29歳、ホッフェンハイムのナーゲルスマン監督の戦術に注目したい。 

 

ボールを保持するときに 、3バックとアンカーのルディとキーパーで回す間に、ちょうど最初にのせたフォーメーションの形のようにウイングバックが高い位置を取る。特にボールサイドは高い。そうすると、相手がこの3バック+アンカー+キーパーで回すときに例えば3枚でうばいにきたとすると、相手のディフェンスラインは2トップにつき1枚余るので5バックのようになり、中盤は2枚しか残らない。広大なスペースが空くので、グラウンダーのくさびなどは非常に通りやすい。しかも、前線にボールが入るときに、インサイドハーフのデミルバイとクラマリッチは2列目から前線に飛び込んでいく。5枚で回し、6枚で決める。ナーゲルスマンのこの戦術はアメフトに例えられるようだが、ロングボールだけでなく、スペースが空いたところに正確にくさびを入れるボールも非常に多い。

 

ボール回しの中心は3バックの中心のフォクト。プレッシャーを受けても長いボールがけれる。昔よくピルロがやっていたが、ボールが来て前線の見方が動き出したのを確認すると。横パスを出すような視線から相手ディフェンスラインの裏を狙う。フォクトはよりプレッシャーの受けにくいポジションから長いボールを出しまくる。フォワードはサイドから斜めに危険な位置の裏を狙うと、ディフェンスが見ずらくてより効果的だ。

 

前半21分の左サイドで詰まって右サイドに開く3番のカデラーベックへ。クロスに対して、エリア内に5枚。フリーでいいボールが入りそうな時は中に人をかけられる。ニアとファーに一枚ずつ入り、遅れて3枚入り、ちょうどサイコロの5の目のようになっている。

 

前半28分、右サイドの3番カデラーベックが詰まって前線にアバウトに蹴る。しかし、前線に人が多いので、これが通る。前に人が多いと、こういうメリットもある。

 

前半11分にデミルバイがミドルシュートを打ちキーパー正面だった。しかし、左サイドでツーバーがいいタイミングで上がっており、シュート後に数人の選手がサイドを使えとアクションしていた。より確率の高いところという意識がチームに浸透している。

 

守備時には、 3番カデラーベックと、17番ツーバーがディフェンスラインまで下がり、5バックのようになることもある。

 

守備時に特徴のある形で奪い、カウンターを仕掛けたシーンがあったので紹介したい。

前半9分、ドルトムントが左サイドでボールを持ち攻撃、そのときホッフェンハイムの3番、カデラーベックは縦を切る。中にドリブルさせて、パスコースを狙う9番のウート、ドリブルが長くなったところを狙うアンカーのルディ。ルディが奪うと、1枚残りの14番ハーグナーに当ててカウンター発動。逆サイドではクラマリッチが一直線に前線の危険な位置に飛び込む。中で奪うメリットは、前向きで奪えたらカウンターが仕掛けやすいこと。

 

前半20分のカウンターでは、左サイドで縦を切って奪い、ルディへ。ルディが前を向くと、前線の裏へウートが走り込んでいる。そこへボールが出ると、デミルバイとハーグナーがサポートする。カウンターまでの一連の流れができている。

 

コーナーの守備、ゴールエリアのライン上に4枚、その前のペナスポット付近に4枚で2ラインのゾーン。1枚がショートコーナーgを封じ、最後の1枚が前線に残る。

 

セットプレーでの得点がリーグで一番多いホッフェンハイムコーナーキック。人の配置に注目。よくペナルティーエリア内でゴールエリアに向かって数人が走りこむが、ホッフェンハイムコーナーキックでは、最初からゴールエリア付近に5枚を配置している。そこへルディが低くて早いボールを正確に入れる。キーパーがさわれないボール。特にキック時に人は動かない。

 

2回目は3人が走り込んで5枚がゴールエリア付近で勝負している。

 

攻撃時にファウルを受けて前線でフリーキック。相手の陣形が整う前に裏を狙う。一種に手が止まるような時は裏を狙うチャンスがある。そこを見逃さない。前半42分のシーンではクイックスタートに対し、2人が裏を狙っていた。

 

まとめきれませんが、とりあえず気づいたことを書いてみた。

 

クロスの守備

クロスに対して守ることは時として難しい。
どういう時に難しいかというと、スペースがあり、下がりながら守備をする時だ。この時、ディフェンスはボールと敵を同時に見るのが難しい。なぜなら、体が自陣のゴールを向いていると、クロスをあげてくる相手が持つボールが90度の方向にあり、相手が180度体を回転させる方向にいるからだ。
そこで、全力で下がりながらクロスに対応する時には、予測が必要になる。
クロスの軌道と相手が走り込む位置だ。
クロスを蹴る選手は、こういう軌道でこの位置で合わせるということを考えて蹴る。そこで、その軌道を読んでコースに入り、カットすることができれば、ピンチを防ぐことができる。
先にコースに入ると別のコースを選択されることがあるので、相手が判断してからコースに入る、きわどい時にはスライディングでカットする必要もある。
そして相手のシュートを打つ選手に対するマークのつき方だが、相手は突然進行方向を変えたり、スピードを変えたりして、クロスに対して先に触ろうとする。じゃあいつそれをやってくるかというと、基本的にはクロスを上げる選手が合わせる選手を見るときだ、その見られている時にここで欲しいという意図を伝える。だから、そのタイミングで変えてくる予測が必要だ。手や体をうまく使って進路をさえぎることもうまくやれば有効だ。油断せず予測すること。最後は体を投げ出して10センチの勝負をすること。相手に触られても最後まで自由にさせないこと。などを粘り強くやってみよう。

ユベントスの強さ2

ユベントスジェノアを見ながらユベントスのサッカーを分析している。
プレスをかけてくるジェノアに対して、サイドでの攻撃で詰まったら、ディフェンスラインに大きく戻してサイドを変える。
サイドに追い込んで寄っているジェノアにとっては、これが地味に効く。
右サイドのジバラからディフェンスラインのベナティアへ。
ベナティアが運んでさらに左サイドのアサモアへ。
ここで、イグアインがポストに受ける動き出し。
と同時にマルキージオが2列目から裏へ飛び出す動き。
サイドからのくさびはダイレクトで3人目を使いやすい。
センターバックはどっちに着けばいいかわからない。
しかも、サイドチェンジされているからディフェンスラインにもスペースがあいている。
サモアイグアインへくさびを入れる
それを見てイグアインはダイレクトで2列目から上がってくるマルキージオへ。
お手本のような3人目の動きの使い方。マルキージオのシュートはポスト、こぼれをイグアインがシュートするもまたもポスト。
おかげでこの素晴らしい3人目の動きはダイジェストで見られる可能性は低くなった。
ユベントスのすごいところは、チームとしてこの3人目の動きを使うためのスペースのあけ方、パスの回し方、走りこむタイミングなどを共有している。
こうやってボールを回せばいずれこのスペースがあくよね。
そしたらこういうボールを入れてチャンスになるよね。
というパターンをたくさん持っていて、選手たちは試合の中で状況に応じて使い分けている。
もう一つ、ユベントスが強い理由。
それは、ジバラ。
アルゼンチン代表の若きアタッカーは、その才能をユベントスのハイレベルな戦術の中で存分に生かし、チームをさらに高いレベルに引き上げようとしている。
決定力のある。
動き出すタイミングがよく、ボールを出しやすい。
狭いスペースでもボールを失わない。
緩急をつけた動きで、相手のディフェンスがマークしにくい。
キック精度が高く、コーナーやフリーキックも蹴る。
技術に加えて、頭を使って相手と駆け引きしたり、周りをうまく使ったりできる選手だから、若くしてチームの中心として機能している。

今年こそユベントスがヨーロッパチャンピオンになると思う。
そう思わせる完成度の高さだ。



ユベントスの強さ

ユベントスのサッカーを分析して、強さの秘密を探る。
2ー0で迎えた前半40分の左サイドウイングマンジュキッチのプレーにその強さの秘密がある。
ユベントスは3-4-2-1というか、4-4-1-1というか、右サイドのバルザーリサイドバックセンターバックリヒトシュタイナーサイドハーフかウィングバック。右サイドではアサモアマンジュキッチが同じような関係。
ジェノアシメオネが右サイドに流れてボールキープ。ユベントスサイドバックサモアがつく。アサモアが遅らせる間にマンジュキッチも下がってきてカバーする。2ー0でもサボらないマンジュキッチ
ジェノアスローインになり、ユベントスは左サイドでの守備。ここでの陣形に着目。ボールを受ける選手にケディラ、サイドの深い位置に上がってきている選手にウィングに入っているマンジュキッチがつき、サイドバックのアサモアは、ペナルティーエリア内の左サイドのスペースを埋めている。センターバックがつり出されてよく使われるこのスペースをサイドバックが埋めて、中を厚くしている。できる限り前線を下げて、エリア内を厚くするユベントスの守備の基本陣形。
そこからマンジュキッチがサイドの一対一でボールを奪い、イグアインへ。イグアインは相手のバイタルエリアまで下がってきている。左サイドのバルザーリに落とし、タイミング良くおりてくるジバラヘ当てる。ジバラはワンタッチで逆サイドを向き、先ほど前の方で守備をしていた左サイドのケディラへ。ここで、ケディラは中へドリブルし、ディフェンスを引き連れて再びジバラヘ、さあ左サイドに広大なスペースが空く。そこに走ってくるのは先程守備に奔走したマンジュキッチ。ジバラはダイレクトでそのスペースへボールを流し込む。クロスに中は3枚(ジェノア4枚)。クロスはクリアされ、こぼれがマンジュキッチへ、角度のないところからダイレクトでゴールに流し込む。
全員守備、全員攻撃。それがユベントス
攻撃時には技術のある選手を起点にピッチを広く使って運動量を使ってチャンスを作る。そして前線の選手決めきる能力が高い。
勝利のために必要な能力が高く、勝利のために必要な戦術で、リードしていても戦術を遂行するための約束事を守り続けることができる。そこに、乱す選手がいないことがユベントスの強さ。イグアイン、ジバラ、マンジュキッチ、我が強そうな選手たちがチームのルールを守って結果を出し続ける。
ついでにもうワンプレー紹介したい。
ユベントスの中盤に君臨するマルキージオ。運動量があり、技術もあり、そしてハートもある選手だが、やはりうまさがあるからこのポジションでユベントスで試合に出られる。
前半42分のジェノアがカウンターを発動しようとするとき、相手の左利きの選手がボールを持ち右サイドを見た。そこにフリーの選手がいて
通ればカウンター発動となる。マルキージオはその狙いをいち早く察知する。でも、パスコースは切らない。あえて開けておく。相手の一番得意な形で出させてあげる。そして見事にパスカット。相手が出したくなるコースを開けておいて、出した瞬間にコースにはいりカットする。この奪い方はコースを切るよりも格段に難しく危険も伴うが、数的不利なときなどに使えるプレーだ。

ライプチヒの戦術2

またまた、ライプチヒシャルケを見ながらライプチヒの戦術を分析していきます。
ライプチヒゴールキック時には、ライプチヒの選手が右サイドによる。中央より右サイドに全員が入る。それによりシャルケも全員が入る。
ボールにせる人が1人、それ以外に5メートル以内に3人。
前半12分、シャルケのバックパスにライプチヒはキーパーまで寄せるが、周りの連動も含めて、最初ほどの勢いがない。シャルケがグラウンドを広く使うことで、ライプチヒのプレスがかかりにくくしている。
前半13分、ライプチヒ先制点は遅攻から生まれる。右サイドのスローインオフサイドポジションから戻って受けて、スローアーに戻す。ここでクロスを入れる。クロスは高速。中は2対2になっている。ベルナーが決めた。ベルナーはマークにつかれていたが、体を預けて触って少し方向を変えただけだった。得点が入るボールは速いボールでゴールから近く、キーパーが触れないボールだ。クロスは人に合わせるというより、クロスに対して、人の入る位置とボールを入れる位置と、ボールのスピードに約束事があるようにも見える。
前半16分までのボール保持率はシャルケ53パーセント。ポゼッションは譲るが決定機の回数では上回るサッカー。
前半17分の何気ないクリア。しかし、前線にクリアするサイドに選手がよっているためつながりやすい。3人がクリアボールから10メートル以内にいる。そこだけ見ると、3対2の数的優位。つまり、大事なところでは数的優位を作るサッカー。
前半18分には、左サイドでボールを持つと、前線に5人、上から見ると中盤には1人、フォワードがポストの動きで引いたところに斜めに裏へ走る、そこに1本のパスで決定機を作る。相手のプレッシャーが弱く自分たちがボールを保持できる時間に、前線の中央の1番相手にとって危険な場所で数的優位を作り、できるだけ少ない手数で仕留める。どんなに走る相手でも、どこかのタイミングで後ろからフリーでボールを入れられる時間は来る。その時に前線で仕掛ける。
クロスが上がりそうなサイドからのスローインなどの時には、必ず中に2枚いて、中で特に動かずクロスのタイミングを伺う。中です自然と先制点のような2対2が出来上がる。
ライプチヒがキーパーへのバックパス。シャルケの選手が追う。普通センターバックサイドバックはパスコースを作るがライプチヒは作らない時もある。つまり、その時は前線に蹴ることが決まっている。前線に蹴るボールは味方の選手が集まっているところ。注目すべきはせる人以外の選手。ここに溢れたら決定機になるというところに味方がせるタイミングでスルスルっと入る。ボールを見てしまうのでこの動きは以外とマークしにくい。つまりそこにスペースを作っておいて、せるタイミングでそこを使い、せる選手もそこを狙う。
今日も盛り沢山でした。まだまだ前半が終わらないのに…

ライプチヒの戦術

ライプチヒシャルケを見ながらライプチヒの戦術を分析していきたい。気付いたことを書いていく。
前半の最初は戦術の形が出やすい。
キックオフ直後に中央から攻めるライプチヒ。この時全員が中央にいる。全員がボールに絡めるようにするためか。
守備時にシャルケのディフェンスラインがボールを持った時、上から見るときれいに4−4−2の形ができていて、そこからボールサイドが前に出ていく。
シャルケが中央に楔を入れる時点で、ボールから15メートル以内に9枚を配置する。守備時のボールへの集まり方はすごい。逆に両サイドはどフリーになっている。一番危ないところだけ守れば大丈夫ということか。
シャルケがキーパーにボールを戻すとフォワードが追う。キーパーからのロングボールに集まり方がすごい。追った選手以外が20メートル以内に入っているか。確かにヘッドの競り合いはこれくらいの位置までにこぼれることが多い。
シャルケが中央から縦に入れた時、ボールから5メートル以内に6人。ボールにプレッシャーに行った選手が激しく間合いを詰めて相手の判断力を奪い、かわそうとしたりしたり、短いパスを出そうとしたら周囲の選手が奪う。奪ってすぐに近くの味方に預けられるところも利点だ。
そこから一気に中央からのカウンター。縦に預けて3人が裏へ飛び出す。一方のディフェンスラインは2枚で、決定機を作る。ここまでが一連の流れで、人数をかけていい状態で奪い、素早く縦につないで、高い位置で数的優位を作る。そして、裏に抜ける人数を増やし、少ないパスの本数で決定機をつくる。さらに言うと、相手の2列目の選手が上がってきそうな状況で奪うと、カウンター時に高い位置で数的優位を作りやすい。人数を集めて奪うタイミングと、奪ってからのスピードと、裏を狙う選手の数の多さ。ライプチヒカウンターには明確な狙いがある。
中盤やディフェンスラインでパスをつなぐ時、
相手が寄せてきたら、近くでフリーになる動きをする味方に預ける。1人で孤立させるようなボールの渡し方はしない。寄せられたらダイレクトで戻すことが多い。風間八宏さんの川崎フロンターレでもよく見られたプレーだ。こちらから動いてボールを受けられる状態を作り、ダイレクトでつなぐ。逆に敵が近くにいても出す。

まだ前半5分なのにこんなにも。他にも交代のタイミングが最初から決まっているかのように、前半から飛ばしまくる選手がいることだったり、セットプレーでの約束事だったり、ただ今回はここまでにします。

次回もライプチヒ戦術やります。